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執筆者の写真林院長

昆虫食


 2050年は世界の人口は100億人にも達すると言われている。今後、人口が急速に増加するにつれて、農業・家畜生産の供給が間に合わず食料不足が深刻化すると考えられている。家畜生産には飼料となる穀物が必要となるので、穀物を生産する為の広大な農地と水を要することなどから食料において家畜生産は生産効率が悪い。ゆえに、食料における動物性たんぱく質の確保は将来的に難しくなるであろう。そこで家畜ほど飼料を必要としない生産効率の優れた昆虫食が将来の食料不足を解決すると期待されている。

 本邦においても昆虫を食べる文化があり、長野では蜂の子やイナゴなどの昆虫食が継承されている。昔は、動物性たんぱく質を摂取する上で手に入れやすい昆虫食は欠かせないものであったかもしれない。ただ、狩猟から家畜を生産するようになり、あえて昆虫食から動物性たんぱく質を摂取しなくなったことからも、やはり昆虫食に対する我々の食への抵抗が垣間見れる。つまりは、その見た目と味は、家畜に比べたら食欲をそそるものではないと言うことだろう。私も食料不足問題に直面しない限り、昆虫を好んで食べたいとは思わないのが正直なところである。

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