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執筆者の写真林院長

ニシキギ

紅葉すると鮮やかな紅に葉は染まる。その姿は美しく錦に例えて錦木と呼ばれる。紅葉が美しいゆえ、庭木や生垣によく植えられている。2月中旬頃に日比谷公園に冬芽を観察に訪れた際にニシキギを見る機会があった。紅葉が美しいイメージがあるが、葉が落ちた冬の時期は枝についているコルク質の翼がよく映えて写り、触れるものは何でも切り裂く剃刀のように見える。紅葉の時期は優雅であったニシキギは人を惹きつけていたが、冬の間は剃刀の木となり何処となく人を寄せ付けない様であった。実はニシキギは毒性植物である。昔は、ニシキギの実を煎じた汁を頭に塗ることで、シラミ駆除を行なっていた。人を寄せ付けない様こそが暗に毒性を示唆するサインなのかもしれない。




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