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  • 執筆者の写真林院長

先天性拇指形成不全


気立ての悪い美人を妻に娶るか、気立てのいい醜女を妻に娶るか。

どちらが幸せなのだろうか?

先天性拇指形成不全は拇指が小さい・動きが悪いなどで気づかれる疾患である。

拇指の働きは指の中で非常に大切で、ものをつまむ動作や握るといった動作において大切な役割を果たす。したがって、生まれながらにして親指が十分に機能されない場合、日常生活を送る上での支障は計り知れない。形態上もコンプレックスと成りうることも問題と言えるが、何よりも先天性拇指形成不全は機能上の問題が重視されるべきと私は考える。この考えは治療においても大きな影響を与える。

先天性拇指形成不全の治療は残った指を親指としての役割を担うように拇指化する手術と足の拇趾を手の拇指として移植する手術がある。前者の治療は使い勝手のいい親指となるが整容的には指の本数が足りないなどの問題がある。後者は整容的にほとんど遜色がないが、使い勝手のいい親指になりえないことが多々ある。

気立ての悪い美人を妻に娶るか、気立てのいい醜女を妻に娶るか。

どちらが幸せなのだろうか?

先天性拇指形成不全の治療においてもこのようなジレンマに陥ることがある。私は結婚して間もないがどちらが正解だったのかわからない。ただ、言えることは見た目が悪くとも使い勝手のいい拇指はその後の人生において幸せを掴み取ることができよう。

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