top of page
  • 執筆者の写真林院長


 本邦の蚊の活動時期は温暖化の影響で早ければ4月から10月までと言われている。1年の半分近くも蚊への対策が必要と考えると長く感じられるだろう。蚊に刺されると痒いのは、蚊の唾液が原因と考えられている。蚊は吸血するのに口を刺す際、痛みを感じさせない麻酔作用と血液の凝固を防ぐ成分を含む唾液を注入する。この成分に対するアレルギー症状として腫れたり、痒くなったりする。  痒くなるだけならまだしも蚊が恐ろしいのは感染症を媒介することがある。日本では日本脳炎が蚊が媒介する感染症とされている。日本脳炎以外の蚊媒介感染症は輸入感染症とされており、亜熱帯・熱帯地域で流行しているデング熱、黄熱、ジカ熱、ウエストナイル熱などがある。これらの輸入感染症はウィルスを持った蚊が飛行機や船、特にコンテナ貨物に乗って海を渡る可能性がある。数年前に日本でもデング熱が発生している。重症型のデング熱は死亡することもある。ジカ熱は比較的軽度な症状を呈するが、妊婦に感染した場合、胎児への影響が心配される。世界でも日本脳炎はワクチンで予防しうるが、デング熱やジカ熱はワクチンがまだない。小さいお子さんは特に蚊に刺されない対策が必要である。

閲覧数:59回0件のコメント

最新記事

すべて表示
bottom of page