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  • 執筆者の写真林院長

Windows10


私の容姿はコンピュータ関連に詳しそうな秋葉系であるが、実はコンピュータに関してはかなり疎い。Windows7の時代に購入したノートパソコンがようやくWindows10にアップグレードされた。

アプリ、音声認識操作ができるコルタナやタッチパネルなど様々な機能があるらしい。時代に取り残されていた私のノートが少しだけでも一新されたことに私は喜びを感じていた。まだWindows10の凄さは知らなんだが、急に妻に自慢したくなった。

『ねぇ、Windows10になったよ。いいでしょう。』

しぶしぶ妻が私のノートパソコンのディスプレイをのぞき込むと、ディスプレイのフォトアプリに次々と写真が移り変わっていた。どうやら今まで撮りためていた写真がWindows10の新機能により自動的にディスプレイ上にスライドショーされているようだ。次々と移り変わる写真の中には楽しげに女性と並んで写る私がいた。昨今、文春砲による芸能界や政界でゲスなにぎわいがあるだけにその写真はいかんとし難い連想をさせるには十分であった。

『何の自慢?』

この妻の一言にやましい事など微塵もないのに動揺した私は思わず

『コルタナさん、今日の天気は?』

と助けを求めた。しかし、コルタナは沈黙を貫き、私と妻の間には不穏な空気が流れるのであった。

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