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  • 執筆者の写真林院長

東京医科大学


最近、東京医科大学における入試得点操作問題が巷で話題になっている。女性受験者や3浪受験者に対して合格ラインを引き上げていたようだ。医大病院の運営にあたっては、卒業生を働き手として囲うことで成り立っているようなものだから、長く働くことが期待される人材を求めていたのだろう。医師の仕事は想像以上にハードである。私が大学病院に勤めていた頃は月に12回前後当直をしていた。当直は夜勤ではないので、翌日も法的に問題なく日勤を強いられるのが当たり前だった。1日が36時間に感じるような生活リズムである。形成外科は週2、3回、ガン腫瘍切除後の再建手術がある。ガン腫瘍切除が終わってからの出番なので、呼ばれるのは17時以降、再建手術が終わるのは早くて0時くらい。形成外科における女性医師の離職率は、ほかの科に比べて高い印象があった。女性にとっても働きやすい環境作りが必要なのかもしれないが、人手が足りないなどの理由でなかなかそれが成されないがゆえに入試得点操作問題に至ったのだろう。大学側は就職試験を見越した上での入試試験と公言し、合格ラインを明確にすれば問題がなかったのかもしれない。しかしながら、それも女性蔑視にあたるので、最良の解決策とは言えない。まず、医大病院の人手不足を解消することが先決に思われる。出身大学に卒後10年は残るようなルールを設けたらどうだろう。そして、卒後専門とする科へ進むにあたり各科人数制限を設けることで、外科医の不足など各科の偏りをなくすこともと大切だろう。

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