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  • 執筆者の写真林院長

サノレックス


ダイエット治療には食事療法と運動療法がある。しっかりと食事も制限し、運動もしているのになかなか痩せないという方もいる。その原因は、生まれつき太りやすい体質の遺伝性や太りやすい病気が背景にあったり、または、ストレスや不眠などライフスタイルにあったりする。

睡眠について触れると、睡眠不足はグレリンが上昇し、レプチンが減少する結果、食欲が増進すると考えられている。そればかりか、筋肉量が落ちて燃焼効率が下がるとも言われている。十分な睡眠こそダイエットに大切なことと思われる。

当院ではサノレックス(7,000円:2週間分)の取り扱いがある。サノレックスは満腹中枢を刺激することで満腹感が得られる薬である。満腹感が得られやすければ、摂取カロリーが制限されるという算段である。暴飲暴食を繰り返し、なかなか自制が利かない場合は有用な治療と思われる。副作用としては肝機能障害、めまい・頭痛、抑うつ症状などがある。その他に、この薬の特徴的な副作用として依存性が挙げられる。アルコール及びニコチンと同様な依存性が出現することがあるので、内服は3か月以内に留めるように指導している。3か月の休薬を経てからの再度の服用は問題ないとされている。服用をやめてからのリバウンドの心配であるが、服用中により生活習慣の是正を目的とするので、少量の食事習慣に慣れてしまえば、たとえ服用を中断しても急激なリバウンドはないと思われる。言うは易しでどのようなダイエット治療にも本人の強い意志が必要なのは言うまでもない。

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